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佐渡国際トライアスロン、無事ゴール
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- Shinichi Haramizu
- @haramizu
3年前から目標としていた佐渡トライアスロン、無事終わりました。「3年でトライアスロンのロングできるよ!」というお話の元、2年前にオリンピックディスタンスのレースに出場(新島トライアスロン)、昨年はオリンピックディスタンス(新島トライアスロン)、そしてミドルのレースである佐渡トライアスロンにでました。順調に距離を伸ばしてきて、今年は事前の準備レースとして徳之島トライアスロンに出場、そして9月6日に、佐渡トライアスロンに出場しました。
土曜日に佐渡に入り、路線バスで会場入りします。スタート、トランジション、ゴールエリアはこんな感じです。
スタート地点
ゴール地点
海を見ると、あまり波がありません。スイムが一番の苦手なので、大変助かります。
海を見るとこんな感じ
このレースは、スイム 3.8km 、バイク 190km 、ラン 42.2km ということで、日本で開催されているロングディスタンスのトライアスロンで最も長いレースとなります(これ以外には宮古島、長崎、北海道洞爺湖の3つがロングディスタンスのレースです)。
レースの開始は 6:00am です。このため、午前3時に朝食を食べたあと会場入り、現地で上にナンバーを描いて貰って、トイレに並んで、としている間にあっという間に入水チェック、写真を撮る暇もありませんでした。
結果の数字は公式サイトに掲載されていますので、その数字を元にレースを振り返ってみます。
スイム 3.8km
一番苦手なスイム。東京体育館で練習をしたのですが、1:50 ぐらいが目安かな、という感じでした。プールで泳ぐ時間としてはこんな感じで、海、ウェットという+ α の要素はありますが、まっすぐ、多くの人がいて止まりながら泳ぐことを考えると数字の違いはないかな、と思っていました。
結果、1:37:06 ということで予定よりは 10 分ほど早く完了できました。制限時間は 2:30 のため、50 分ほど貯金を作ることができました。Garmin の結果はこんな感じです。
バイク 190km
バイクの公式タイムは、スイムアップのあとランスタートまで、ということでスイム>バイク、バイク>ランに変更するための着替えなどの時間も含まれる形となります。
スタートして 20km ぐらいのところでボトルを貰ってボトルケースに刺す時に、なんと Garmin のトランジションボタンがバイクのフレームに当たってしまうアクシデント!ということで、結果は 2 つのデータになってしまいました。最初の 20km は平均時速 29.1km で移動していました(バイク記録1)。その後リセットして、再度データを取り直した部分に関しては、平均時速 26.1km で移動したことになります(バイク記録 2)。
タイムとしてはトランジションタイムを含めると、7:19:18 でざっくり 26km/h ぐらいの計算になります(トランジション数分なので誤差とします)。
記録では分かりにくいのですが、バイクに入って 3 時間経ったところで雨が降り始めました。地面が濡れてくるとグリップが悪くなりスピードが出にくい、また下りに関してもグリップが悪いのでカーブの時にも十分速度を落とさないといけない、それの影響で前が詰まっていて下りなのにあまりスピードを出せない、という状況に陥って後半はペダルを踏んでもいつもよりも前に進まない、という状況が続いて正直辛かったです。
実はこそっと自分の中の目標として 7 時間切る感じで考えていたのですが、雨が降ってきてペースがあまり上がらなくなり実現できませんでした。
制限時間は 8 時間、このためここで 40 分ほど貯金を作ることができて、スイムとバイクの両方で 1:30 の貯金を持ちながらランに臨むことができました。
ラン 42.2km
バイクからランに切り替えると一番辛いのが、スピード感の違いです。それまで普通に 30km/h ぐらいで移動していたのに、頑張って走っても 8km/h ぐらいになるわけです。全然前に進んでない感覚、これが最初の 5km ぐらいは抜けませんでした。また、バイクで心拍数をしっかり上げていたのですが、その影響で走っているとすぐに心拍数が上がりまくり、すぐにしんどくなってしまいます。
制限時間は 5 時間、貯金は 1:30 ほどある、いつものマラソンのペースであれば 5:00 前後なのですが、他の人から聞いているアドバイスは+1時間ぐらいを見た方が良い、ということでした。となると 6 時間前後、作った貯金がある反面、少しでも歩くとゴールができない、という状況です。もちろん、心の中では「ここまで来たんだ、倒れるのはまずいけどその手前まで頑張ろう」という気持ちを持って、エイド以外はきちんと全部走ることを決意、黙々と前に、前にと進みます。
レースコンディションは最悪で、雨、それもきつい雨!体が冷えるので途中で補給食を意識しながら多めに食べて、暖かいお茶をテントの下で飲んだり、エイドでゴミ袋を貰ってそれをカッパ代わりにして走るなど色々と工夫しながら、寒さに堪えながら走りました。9月のレースでこんなに寒い中走ると思いませんでした。
結果、ランのタイムは 6:14:33 ということで無事時間内にゴール!この写真は、インターネットで配信していたのを見ていた友人がゴールの瞬間をスクリーンキャプチャしてくれたものになります。「あぁ、もう走らなくていいんだ、よくやった自分」と感慨深い形でゴールしたのでした。
ゴール
トータル
927 名参加していて私は 690 位、785 名がゴールをしていて、完走率は 84.7% となります。それよりも前のデータを見ると、2014 年が 959 名が参加、そのうち 782 名がゴールしていて完走率は 81.5% 、2012 年が 747 名が参加、そのうち 551 名ゴールしているので完走率は 73.7% という形です(2013 年はスイムは実施されず)。そう考えると今年の完走率は非常に高い形となります。雨で辛い中、多くの人が頑張っていたということですね。
次の写真はゴールしたあと、一緒にレースに出ていた友達に撮ってもらいました。
ゴールのあと
レースに向けて、多くの友達に一緒に練習してもらい、アドバイスをいただき、無事ゴールできました。おそらく一人では達成できなかった、そんな気がします。
なんでトライアスロンを始めたのか?
さて、最近よく言われるのですが「原水さん、何を目指しているの?」と言われます。最後はこの部分のお話でまとめたいと思います。
トライアスロン、それもロングなんて普通「できない」と思うものです。人間生きていて「できない」ものは数多くあります。でも、トライアスロンに関しては、健康な体があれば、日々練習を積み重ねて、実現できるものではないだろうか?と考えを変えて練習をすることで、こうやってゴールすることができました。制限時間ギリギリではありましたが、少なくとも私は実現できました。
仕事でもプライベートでも、もちろん「できない」もの、「やらなくてもいい」もの、沢山あります。でも、逃げずにそれに向けてすこしづつ進めることで、達成できるものがある、そういう成功体験を実現するために、この日本で一番長い距離となる佐渡トライアスロンを目指して、そして達成できました。
「できないことはない」とは言いませんが、できないことは少ないのかもしれません。どうすればいいのか、周りの人にアドバイスを貰うことで遠いゴールに対してもいずれたどり着くのかもしれません。その途中の過程を楽しむことができれば、それはそれでまた違った経験を得ることができます。
私は小学校2年の時に、ペルテス病という病気なりました(こんな感じのサイトもあります)。10 万人に 5 人が発症すると言われる病気です。私は幸いにも入院することもなく、手術することなく無事回復しましたが、間接の一部が壊死した場合は後遺症が残ることがあります。そんなこともなく、こんな運動まで出来るようになったのは、今この病気で苦労している親子の方にも励ましになるのかもしれないなと思っています。
佐渡トライアスロンにゴールできて初めてこの話に説得力がつくような気がします。
それにしても疲れました。今年はあとはフルマラソンを楽しむことにします。