前回の記事で、Sitecore の通常のインストールの紹介をしました。今回は、データベースが異なる場合のインストールの手順を紹介します。Sitecore Workstation のようにクライアント環境で開発をする際に使うのであれば SQL Server Express を利用するような形で十分ですが、実際の運用となれば、Sitecore のインストールされる環境と SQL Server は別の環境で動かす方が望ましため、データベースのみ、クライアントのみのインストールを使うことは多くあります。
今回は、SQL Database に展開されている Core / Master / Web のデータベースを使うようなセットアップを紹介します。
インストールの手順に関しては前回とほぼ同じですが、途中で「完全」を選択せずに、「クライアントのみ」を選択します。
データベースのセットアップに関する画面の際に、データベースとして Azure の SQL Server を選択します。この際、SQL Database の名前はこの段階では気にしなくても大丈夫です。Microsoft Azure のポータルサイトからデータベースに関しての情報を持ってきます。
その情報をインストーラーで設定をします。
あとは通常のインストールの手順と同じです。インストールが完了した環境を確認してみます。
実際にインストール対象となったディレクトリを見に行くと、通常だと作成されている Databases というフォルダが作られていないことがわかります。
とはいえ、ConnectionString.config のファイルは設定が不足している状況です。 App_Config のフォルダーの中にある ConnectionString.config を開いて、データベース名、ユーザー名、パスワードなど、Core / Master / Web のデータベースの正しい値を設定してください。これで、SQL Database に展開されたデータベースの設定をすることができました。
基本的に Sitecore のインストーラーは SQL Server にデータベースをアタッチする動作を展開するようになっていますので、SQL Database に対して実施することができない状況です。このため、SQL Database へ先にセットアップをしておきつつ、上記のような手順で Sitecore との繋ぎこみをすることで、実際に利用できるようになります。